NRMの歩み
草創・創立〜10周年
(1972年〜1986年)
企業活動を支えていたのは、
紙の記録でした。
1970年~1980年代。
高度経済成長を経て、日本の産業は大きく発展していました。
原子力、重工業、インフラ開発――。
社会を支える大規模な事業が進む一方で、そこには膨大な記録や文書が生まれていました。
当時、多くの企業では、紙の文書を人の経験や慣習によって管理していました。
記録を残すことはできても、必要なときに確実に探し出せるとは限らない。
管理の仕組みそのものが、まだ発展途上の時代でした。
しかし、安全性や品質が強く求められる分野では、一つの記録の誤りや欠落が、大きな影響につながる可能性がありました。
だからこそ求められたのは、記録を正しく残し、守り続けること。
文書を整理する。
保管する。
必要なときに取り出せる状態を維持する。
一つひとつは地道な仕事でした。
けれど、その積み重ねこそが、企業の信頼を支えていました。
人の手による確認。
正確さへのこだわり。
そして誠実な仕事。
NRMの原点もまた、この時代の課題と向き合うところから始まります。
同じ頃、米国ではARMAを中心に、レコードマネジメントの考え方が広がり始めていました。
記録は単に残すものではなく、組織を支える資産として管理すべきもの。
そうした考え方が、少しずつ世界に広がり始めた時代でもありました。
一つの記録が、未来の安全を支える。
一つの文書が、企業の信頼を支える。
情報資産管理という考え方が広がる以前から、その本質は変わっていません。
その原点が、NRMの始まりです。

11周年〜20周年
(1987年〜1996年)
記録を、必要な時に使えるように。
企業活動の拡大とともに、管理すべき記録や文書は急速に増えていきました。
原子力、電力、プラント産業では、品質保証や説明責任の観点から、記録を適切に管理することが、これまで以上に求められるようになります。
一方で、オフィスではコピー機やFAX、ワープロ専用機が普及し、文書の作成量そのものも増加していました。
保管する記録は増える。しかし、必要な時に取り出せなければ、その価値を十分に活かすことはできない。
企業が求め始めたのは、単なる保管ではなく、必要な記録を確実に探し出せる仕組みでした。
NRMはこの時代、文書台帳の整備、資料センターの構築、保管から検索・提供までを含めた運用設計など、文書管理の仕組みそのものを支える役割を担っていきます。
重要インフラ分野で培ったノウハウは、やがて全国の電力会社へと広がっていきました。
また、ISO9000シリーズの普及により、企業活動においては「記録を残すこと」だけでなく、「必要な時に提示できること」も重要視され始めます。
記録は、保管するだけのものではない。
必要な時に使える状態にあってこそ、企業の信頼を支えるものになる。
「守る」から「活かす」へ。
文書管理の役割が広がり、後の情報資産管理へとつながる基盤が築かれていきました。

21周年〜30周年
(1997年〜2006年)
信頼を基盤に、領域を超える。
紙だけを管理していればよかった時代は、少しずつ終わりを迎えようとしていました。
インターネットの普及と社内ネットワークの整備により、企業の中では電子データが急速に増加します。
情報は部署や拠点を越えて共有されるようになり、業務のスピードと利便性は大きく向上しました。
その一方で、「どこにあるのか分からない」「どれが正しい情報なのか分からない」という新たな課題も生まれ始めます。
さらに、電子帳簿保存法や個人情報保護法の整備が進み、企業には説明責任や証跡管理が求められるようになりました。
情報は、活用するための資産であると同時に、管理を誤れば大きなリスクにもなり得る。
その認識が社会に広がり始めた時代でした。
NRMは、原子力分野で培った記録管理のノウハウを基盤に、エネルギー、鉄鋼、機械など多様な業界へ活動領域を広げていきます。
文書センターの大型化と高度化、管理手法の標準化、そして専門人材の育成。
事業規模を拡大しながら、記録や文書を確実に管理し、必要な時に活用できる仕組みづくりを支えてきました。
記録を残すこと。
必要な時に取り出せること。
そして、安心して活用できること。
情報資産管理という考え方が広がる中で、私たちもまた、「守る」から「活かす」へと歩みを進めていきました。

31周年〜40周年
(2007年〜2016年)
情報の「あり方」が変わった。
情報を持つことと、使えることは違う。
デジタル化の進展により、企業の中には膨大な電子データが蓄積されるようになりました。
クラウドサービスやスマートフォンの普及によって、情報は場所や時間を問わず共有される時代へと変化していきます。
情報は、これまで以上に残しやすくなった。
しかしその一方で、必要な情報が見つからない。
どれが正しい情報なのかわからない。
そんな新たな課題も顕在化していきました。
さらに、東日本大震災は企業に「備えること」の重要性を問いかけます。
災害や緊急事態の中でも事業を継続するためには、必要な情報に確実にたどり着けることが不可欠でした。
また、公文書管理法や内部統制への対応など、企業にはこれまで以上に説明責任と管理責任が求められるようになります。
記録や文書は、保管するだけでは十分ではない。
必要な時に取り出せること。
正しい情報として活用できること。
そして、組織の判断や事業継続を支えられること。
その価値が強く認識され始めた時代でした。
NRMは、文書管理の枠を超え、情報全体を見渡す仕組みづくりへと歩みを進めます。
ホールディングス体制への移行、電子化サービスの拡充、情報セキュリティや品質マネジメントの強化。
これらはすべて、「情報を使える状態で未来へつなぐ」という本質を支えるための取り組みでした。
情報は、持っているだけでは価値にならない。
使えてこそ、組織を支える力になる。
その考え方が、次の時代の情報資産管理へとつながっていきます。

41周年〜50周年
(2017年〜2026年)
信頼できる情報を、未来へ。
企業を取り巻く環境は大きく変わりました。クラウドの普及。テレワークの定着。そして生成AIの登場。
情報は、かつてないほど自由に共有され、容易に生み出されるようになりました。一方で、新たな課題も顕在化していきます。
どの情報を信頼すればよいのか。
どれが最新なのか。
誰が責任を持つのか。
情報が増えるほど、その価値を見極めることは難しくなっていきました。
コロナ禍は、働き方を大きく変えました。
場所に縛られずに働くことが当たり前となり、組織の中で情報は分散し、人が集まらなくても仕事が進む時代になります。
だからこそ、情報を支える基盤の重要性が改めて問われることになりました。
必要な時に見つかること。
正しい情報であること。
安心して共有できること。
その積み重ねが、組織の信頼を支える。私たちは、そう考えています。
NRMはこの時代、統合文書管理システムやAI技術の活用、情報資産管理コンサルティングの強化などを通じて、文書管理の枠を超えた取り組みを進めてきました。
しかし、向き合う本質は変わりません。創立以来、私たちは記録を守ってきました。必要な時に使えるようにしてきました。
そして今、私たちが向き合っているのは、信頼できる情報を、使える状態で未来へつなぐことです。
情報は、ただ残っているだけでは価値にならない。
信頼できること。
活用できること。
そして、安全に守られていること。
そのすべてが揃ってはじめて、情報は価値ある資産となる。
その考え方を胸に、私たちは次の50年へ歩みを進めています。

次の50年へ
(2026年~)
次の50年へ、価値をつなぐ。
私たちは50年にわたり、記録と向き合ってきました 。
記録を守ること。
必要な時に使えるようにすること。
活かす仕組みをつくること。
そして、信頼できる情報資産として未来へつなぐこと。
時代は変わりました。
紙から電子へ。
文書から情報へ。
そして、AIがあたりまえになる時代へ。
しかし、私たちが向き合う本質は変わりません。
情報は、残っているだけでは価値にならない。
使える状態であること。
信頼できる状態であること。
そして、安全に守られていること。
そのすべてが揃ってはじめて、情報は未来へ受け継ぐべき資産になります。
情報は、資産か。
それとも、見えないリスクか。
私たちは次の50年も、この問いと向き合い続けます。
信頼できる情報を、使える状態で未来へつなぐために。
その本質を追求し続けることで、情報資産管理の未来を支えるOnly One企業を目指して。

